メキシコ(料理)について
メキシコ料理の紹介
メキシコグルメ旅行
誤解だらけのメキシコ料理
メキシコ料理と聞いて何を思い浮かべますか?
タコス、ブリトー、チリコンカン? 唐辛子一杯の辛い料理、、、
多くの人は、こんなことを思い浮かべるのではないでしょうか?
しかし、これらのことは、奥深いメキシコ料理の世界の、ほんの一部に過ぎません。
メキシコと聞いて、多くの人がサボテンや砂漠、或いは、大きな帽子を被った太っちょのおじさん?を思い浮かべるようなものです。しかし、実際には日本の5倍以上の面積を持つメキシコには、常夏のビーチもあれば、グランドキャニオン顔負けの壮大な渓谷や熱帯雨林もあります。また、50を超える先住民の部族がそれぞれの固有の文化を持って生活していますし、音楽にしても、大きな帽子を被った人たちが演奏するマリアッチのほかにもいろいろたくさんのスタイルがあるのです。
メキシコに通い出して13年、メキシコ料理の店を出してほぼ5年になりますが、やはり、日本において、本当のメキシコ料理をご存知の方はとても少ないというのが実感です。強く感じるのは、アメリカでアメリカ風のメキシコ料理を食べて、メキシコ料理のことを誤解されている方がとても多いですね。
しかし、例えば”エルトリート”などの、アメリカのメキシカンレストランの主要メニューである、ブリトー、ナチョス、ファヒータスなどは、メキシコのレストランにはほとんどありません。小麦粉のトルティーヤで作るブリトーは、メキシコ北部のアメリカとの国境に近い地方では食べられていますが、とうもろこしのトルティーヤが主体の大部分の土地では、見かけることは少ないです。。ナチョスやファヒータスなどは、完全にアメリカ生まれのメキシコ料理です。
タコスにしても、トルティーヤをV字型に揚げた”シェル”と呼ばれるものに、ひき肉やレタス、チーズを詰め込んだアメリカンスタイルをイメージする人が多いみたいですが、あんなもの、メキシコにはありません。
メキシコのタコスは、鉄板で焼いたトルティーヤに、焼いて細かく切った肉などを巻いて食べる軽食で、主に屋台や”タケリア”と呼ばれる専門店で食べます。ですから、メキシコに行けばどこに行ってもタコスを食べられると思うとそうではなく、ちゃんとしたレストランなどでは、置いてないことも多いんですよ。
また、メキシコ料理というと唐辛子を多用した辛い料理と思って敬遠する方も多いようですが、そうでもないんですよ。確かに味付けの基本は唐辛子ですが、唐辛子と一口に言っても、メキシコには実にさまざまな種類があり、その中には、もちろん辛いものもありますが、ドライフルーツのような酸味や甘みを持つものや鰹節や昆布のような旨みをもつものなどもあります。それらの唐辛子をうまく使って素材の味を引き立てるのが、本当のメキシコ料理の醍醐味です。
ここでは、そんなあまり知られていない、本当のメキシコ料理の魅力について書いてみたいと思います。
ページTOPへ
メキシコ料理の主役はとうもろこし、唐辛子、豆
先日、「SALSITA」に来店したメキシコ人の男性が、料理を美味しいと気に入ってくれて嬉しかったんですが、そのとき、彼が連れの日本人の女性に、「土の味がするでしょ。」と言っていて、彼女のほうは「?」という感じでした。
ぼくも、初め、「土の味って?」と思ったんですが、ちょっと考えてみると、英語で味の表現をする時に良く使う表現で"earthy taste"というのがあるんですが、多分、彼はその感じを言いたかったんだと気が付きました。直訳しすぎて分かり難かったのですが、こなれた言い方をすれば、「大地の味」というところでしょうか?
その時、改めてメキシコ料理の最大の魅力は、そんな、素朴で力強いところにあるのかなと思った次第です。そして、その味の根幹をなすのが、古代よりメキシコの食生活の中心である、とうもろこしといえるでしょう。
歴史学者によると、とうもろこしは紀元前4000年頃から今のメキシコのある場所(勿論、その頃にはメキシコという国は無いので)で食べられていたそうです。当時、人間はとうもろこしから作られていると信じられていたほど、生活に密着した食べ物でした。とうもろこしといっても、日本で出回っているスイートコーンは一般的ではなくて、白くて粒が大きく、甘みの少ないものをよく使います。このとうもろこしは、まず、石灰石を入れたお湯で柔らかくなるまで茹でられます。その後外側の薄い皮を外してから挽かれて「マサ」というペースト状のものになります。これを薄く丸く延ばして鉄板で焼いたものがトルティーヤです。これが、メキシコでは、日本料理に於ける米、或いは西洋料理に於けるパンのような存在で、食卓に必ず添えられます。これで、おかずの肉や豆などを包んで食べるわけです。あらかじめ、このトルティーヤに具を入れてあるものが,よく知られているタコスです。ちなみに、タコス(tacos)はタコ(taco)の複数形です。日本でトルティーヤというと、油で揚げたパリパリのものをイメージされる方が多いみたいですけど、向こうでは、普通、焼きたてのほかほかのものが食事に添えられます。マサからは、他にもタマルというものも作られます。これはマサにラードを加えて柔らかくしてからとうもろこしの葉でくるんで蒸したもので、メキシコ以外の中南米の国でも食べられています。
そして、料理の味付けに欠かせないのが、たくさん種類のある唐辛子です。日本で言ったら、さしずめ、醤油や鰹節、味噌のようなものでしょうか?こういうふうに書くと、メキシコ料理ってやっぱり辛い料理なんだなって思われてしまうかもしれませんが、前にも書いたように、唐辛子といってもメキシコでは形や大きさ、色、風味などさまざまです。激辛のものもあれば、ほとんど辛味の無いものもけっこうあるんですよ。
メキシコの唐辛子には大きく分けて、生のものと乾燥させてあるものの2種類があります。生タイプの代表的なものは、こちらでも割りと知られているハラペーニョ、向こうでは一番よく使う青唐辛子セラーノ、大きなピーマンのような形でもっと味の濃いポブラーノ、最近、日本でもブームの、ユカタン半島原産の激辛ハバネロ(向こう風の発音だとアバネロ)などがあります。これらの唐辛子は、そのフレッシュな風味を生かしたソース(サルサ)などに良く使われます。
一方、乾燥タイプの代表的なものに、ポブラーノを乾燥させたもので、一番良く使われるアンチョ、細長い形で、干しぶどうのような甘い香りのするパシージャ、昆布のような旨みを持つグアヒーヨなどがあります。これらにはほとんど辛さはありません。
他にはハラペーニョを乾燥させ燻製にした鰹節のような風味のチポトレ、日本の鷹の爪に似たアルボル、などがあります。これらはけっこう辛いですね。こちらは乾燥させることによって生じる凝縮された風味を生かして、おもに煮込み料理などに使われます。
豆も,とうもろこしと並んでメキシコの主食です。特に、いんげん豆はメキシコ近辺の新大陸原産で、紀元前の昔から食べられてきました。栄養面からも、スペイン人が豚や牛などを持ち込む500年程前まで家畜類がほとんどいなかったので、豆は貴重な蛋白源として欠かせないものでした。いんげん豆とひとくちにいっても、品種が多く、色、形、大きさなどさまざまです。そのなかでも、日本の金時豆やうずら豆のような品種が良く使われます。また、調理法ですが、日本のように甘く煮ることは無く、塩味で煮て食べます。
ページTOPへ
混血の国の混血料理
メキシコという国の起源は1521年のスペイン人によるアステカ帝国の征服にあります。それから300年の植民地時代を経て独立し、現在に至っていますが、その間先住民と白人(主としてスペイン人)との混血が進み、今の人口比率はメスティーソと呼ばれる混血が8割、先住民と白人がそれぞれ1割ずつくらいです。そんな背景を象徴するように、メキシコ料理も、先住民が築き上げた食文化にヨーロッパから持ち込まれた新しい食材が取り入れられて成立した混血料理であると言えます。余談ですが、このスペイン人によるアメリカ大陸征服は、世界の食文化に大きな変革をもたらしたと言えるでしょう。これがきっかけで、アメリカ大陸原産のジャガイモ、トマト、唐辛子などの食材が世界に紹介されたわけですから。イタリア料理にトマトが、フランス料理にジャガイモが、四川料理に唐辛子が登場したのも全てここからなんですね。
混血と書きましたが、メキシコ料理に於いて特筆すべきなのは、前に書いたように、あくまで土台はとうもろこし、唐辛子、いんげん豆といった紀元前何千年といった昔から食べ続けられてきた食材であるという点です。
同じラテンアメリカの国でも、アルゼンチンやチリのように白人主体の国では料理もヨーロッパ風で、ブラジル北東部やキューバのように黒人が多い所ではアフリカ風の料理が多いのですが、メキシコやペルー、ボリビアなど高い文化を持った先住民が存在していた地域では、料理も依然としてヨーロッパ人到来以前のものが中心なんですね。ヨーロッパ人は先住民を武力では屈服させることは出来ても、食文化の面では逆に同化させられたと言えるでしょう。
メキシコ原産の食材には他に、トマト、七面鳥、アボカド、ピーナッツ、ウチワサボテン、チョコレートなどがあります。
一方、ヨーロッパから(或いはアラブからヨーロッパ経由で)メキシコに伝えられ、今ではメキシコ料理に欠かせない食材には、牛や豚などの家畜類, 米、にんにく、アーモンド、ヒヨコ豆などがあります。
ページTOPへ
メキシコの代表的な料理〜アントヒートス
メキシコ料理と聞いて、真っ先に連想されるのはタコスだと思いますが、タコスのような、トルティーヤ、或いはトルティーヤにする前のマサを使って作る軽食を総称してアントヒート(ANTOJITOS)と呼びます。これらは、街角の屋台で食べられることが多い庶民の味です。(表記は全て複数形にしてあります。)
タコス(TACOS)
ご存知、トルティーヤに焼いた肉や野菜を乗せてサルサをかけて食 べるシンプルなスナック。前にも書きましたが、ハードシェルに挽肉やレタス 、チーズを挟んだアメリカスタイルのものはメキシコにはありません。茹でた 鶏肉などの具を葉巻のように巻いて油で揚げたものもあり、こちらは、タコ スドラドス(TACOSDORADOS=黄金色のタコス)などと呼ばれます。
トスターダス(TOSTADAS)
トルティーヤを油でパリパリに揚げて、豆のペースト、千切りのレタス 、茹でて細く裂いた鶏肉などを乗せたもの。海老や蟹なども美味しい。アメ リカでは大きな小麦粉のトルティーヤをバスケット状に揚げてサラダを詰め たボリューム満点の料理になっています。
ソペス(SOPES)
マサをトルティーヤよりも小さく分厚く、淵を少し高いタルト状に焼いて、中に鶏肉や豆、チーズなどを入れたも の。チョリソやピカディーヨと呼ばれる挽肉をスパイシーに煮たものも良く使われます。
ケサディーヤス(QUESADILLAS)
トルティーヤに具を詰めて餃子のように二つに折って閉じ、油で揚げた、または鉄板で焼いたもの。名前の由 来がチーズ(QUESO)にあるので、チーズを入れることが多いが、他のものでも構わない。
ゴルディータス(GORDITAS)
マサを太めの円盤状にして揚げたもの(GORDITAは”太っちょさん”といった意味。)で真ん中に切れ目を入 れて豆やチーズなどを詰めてサルサをかけて食べる。
タマーレス(TAMALES)
とうもろこしの皮にマサと鶏肉やチーズ、ラハスと呼ばれるチレポブラーノの細切りなどを詰めて蒸したもの。 南の地方ではとうもろこしの皮の代わりにバナナの葉を使う。
チラキーレス(CHILAQUILES)
古くなったトルティーヤを小さく切って油で揚げたものを緑か赤のトマトのソースで煮る、或いは皿ごとオーブ ンで焼いたもの。上にクレマ(マイルドなサワークリーム)をかけます。メキシコ人が大好きな朝食メニューです。前 の日に余ったトルティーヤをこうして上手く再利用するんですね
エンチラーダス(ENCHILADAS)
これも、アメリカで人気があるので、日本でも割りと知られているみたいですが、アメリカの、とけるチーズを多 用したものと違い、メキシコのものはもっとシンプルです。本来、ENCHILADASの意味は、EN(中に)CHILADA(唐 辛子を付けた)Sで、唐辛子のソースにトルティーヤを浸したものです。だから、具は何も無くても良いのですが、今 は一般的に茹でた鶏肉をトルティーヤで巻いて、チラキーレスのように緑か赤のトマトのソースをかけることが多い です。
ページTOPへ
メキシコの代表的な料理〜魚介類
太平洋、コルテス湾、メキシコ湾、カリブ海に挟まれたメキシコは、シーフードが豊富で、海辺の町に行くと、たくさんの魚介類が楽しめます。その反面、内陸部の高原地帯にある多くの都市では、やはり、輸送コストがかかるためか、ちょっと高価なものという印象で、普通のレストランより、マリスケリア(MARISQUERIA)と呼ばれる魚介類専門の店で食べられることが多いようです。
コクテル デ カマロネス(COCTEL DE CAMARONES)
海辺の町でよく見かける、大きなクリームソーダを入れるようなグラスに入ったシュリンプカクテル。ケチャップベースのちょっとスパイシーなソースにアボカドやコリアンダーが入るところがメキシコ風です。クラッカーが付いてくるので、それに乗せて食べます。牡蠣などの貝類が入るものもあり、こちらは、精がつくということから、ボルベール ア ラ ビダ(生き返るという意味)などと呼ばれます。
セビチェ(CEVICHE)
もともとは南米起源の生の魚介類のマリネです。白身の魚、タコ、ホタテ貝、海老などをライムで絞めて塩と唐辛子で味を付けます。生といっても、日本の刺身のような感じではなく、ライム汁の酸味で魚介類が火を使わずに”調理”されてる状態です。
ウアチナンゴ ア ラ ベラクルサーナ (HUACHINANGO A LA VERACRUZANA)
日本でも人気の鯛ですが、メキシコでもやはりご馳走です。鯛のことをスペイン語では、一般的にべスーゴと呼びますが、メキシコでは、先住民の言葉に習ってウアチナンゴと呼びます。この料理はスペイン人によって建設されたメキシコ最古の港町、べラクルース発祥らしく、オリーブやケイパーといった地中海伝来の食材が、トマト、ハラペーニョといったネイティブな食材に混ざって使われています。
カマロネス アル モホ デ アホ(CAMARONES AL MOJO DE AJO)
海老のにんにくオイル炒め。香りよく炒められたにんにくのソースの中の海老にライムを搾って頂きます。付け合せは白いご飯が定番です。
ページTOPへ
メキシコの代表的な料理〜肉類
ポヨ エン モレポブラーノ (POLLO EN MOLE POBLANO)
スペインの植民地時代の17世紀に、グルメの街、プエブラのサンタロサ修道院の尼さんが、当時の副王をもてなすために創り出したと言われている、名実共にメキシコ料理を代表する一皿。
今では、鶏肉で作られることが多いけど、もともとは、メキシコ原産の七面鳥で作られていたようです。モレという言葉は、アステカ時代の言語、ナワトル語で、”混ぜる”とかいう意味なのですが、そのとおりに、数多い材料を一緒に煮込んでソースを作ります。ソースの色が茶色なのと、材料の中にチョコレートがあることから、外国人にはチョコレートのソースという印象を持たれることが多いのですが、あくまで、味のベースは3,4種類入れる唐辛子とナッツ類、それからドライフルーツです。それに何種類かのハーブとスパイスを加えて、最後にチョコレートでコクを付ける感じでしょうか。その結果、甘み、苦味、酸味、辛味などが複雑に絡み合った、なんとも形容し難い魅力的な味のソースになります。
ポヨ エン モレ ベルデ (POLLO EN MOLE VERDE)
こちらは緑のトマトとかぼちゃの種で作る緑色のモレです。緑のトマトといっても、赤いトマトの未熟なものではなく、完熟しても緑色の、正確にはほおずきの仲間のメキシコ独特の果実です。ちなみにメキシコでは、こちらをトマティーヨと呼び、赤いほうをヒトマテと呼びます。
チョリソ(CHORIZO)
スペイン伝来の豚肉で作るスパイシーなソーセージ。生の挽肉にスパイスを練り込んで腸詰めにしてから、少し涼しいところで熟成させてあるだけなので、ボイルとか燻製とかしてあるタイプよりも肉本来の味がダイナミックに味わえます。茹でたジャガイモと炒めてタコスにしたり、スープに入れたり、卵とも相性が良いので、スクランブルエッグに入れたりといろいろな料理に使われます。メキシコシティ近郊のトルーカのものが有名。
カルニータス(CARNITAS)
この料理名、直訳すると、「小さなお肉ちゃん」といったニュアンスなんですよね。その名の通り、小さな塊に切った豚肉をラードで柔らかくなるまで煮てあります。豚を豚の脂であるラードで煮るとすごく脂っこいのでは?と思われるかもしれませんが、ゆっくり煮るうちに豚肉の脂が融けて、逆にさっぱりと、それでいて旨味は凝縮されてとても美味しく仕上がります。ミチョアカン州のものが有名。
バルバコア(BARBACOA)
直訳するとバーベキューですが、日本やアメリカでやる、切った肉をグリルするのでなく、羊や豚の肉を大きな塊のまま、バナナの葉などで包んで、じっくりと蒸し焼きにしたものです。
アラチェラ(ARRACHERA)
牛肉の横隔膜、つまり、日本の焼肉屋さんにあるハラミの部分のステーキ。値段も手頃で美味しいので、メキシコでも大人気です。
カルネ アサダ(CARNE ASADA)
シンプルな牛肉のステーキです。細かく切ってタコスの具にもなります。有名なのは、タンピケーニャ(東部の都市タンピコ風)といって、高級なフィレ肉を屏風状に細長く切り開いて焼いたもの。
ページTOPへ
その他の名物料理
メキシコには、まだまだ色々な食べ物があります。その中から、特に庶民に愛されていると思われるものをいくつか紹介しましょう。
チチャロン(CHICHARON)
豚の皮をラードでカリカリに揚げたメキシコ人が大好きなスナックです。屋台などでよく売っていて、辛いソースをかけて食べます。また、ボターナ(おつまみ)として、お酒と一緒に出されたり、スダーダ(汗をかいたと言う意味)と言って、緑のトマトのソースで軽く煮て出されることもあります。豚の皮をラードでカリカリに揚げたメキシコ人が大好きなスナックです。屋台などでよく売っていて、辛いソースをかけて食べます。また、ボターナ(おつまみ)として、お酒と一緒に出されたり、スダーダ(汗をかいたと言う意味)と言って、緑のトマトのソースで軽く煮て出されることもあります。
ノパリート(NOPALITO)
日本語ではウチワサボテンと呼ばれる、食用のサボテンです。表面に生えているトゲをナイフで削ぎとってから、茹でたり、焼いたりして食べます。オクラとピーマンの間のような味で、とても美味しいです。切り口がヌルヌルとしているのもオクラと似ています。サボテンが成長しすぎると、硬くなって味も苦くなるので、若いもののほうが美味しいです。(日本でも、築地の市場で宮崎産のものを買って食べたことがあるのですが、大きくなり過ぎていて美味しくありませんでした。) また、赤や緑色の果実はトゥナと呼ばれて、やはり、よく食べられます。
ウイトラコッチェ(HUITLACOCHE)
雨季になると、とうもろこしに生える黒いキノコです。見た目はかなりグロテスクな感じで、他の国だと、さっさと捨てられてしまう部分なんですが、メキシコでは珍味として好まれています。スープにしたり、クレープ(植民地時代の一時期、フランスに支配されていたのでクレープもあるんです。)やケサディーヤに入れたりして食べます。見た目ほど、クセが無く、食べやすいです。
ポソレ(POZOLE)
豚のいろんな部位からとったコクのある汁にに、トルティーヤを作るのに使われる大きなとうもろこしをどっさり入れた、ボリューム満点のスープです。レタスやラディッシュを細く切ったものを浮かべて、さらにコリアンダーやライムをかけて食べます。地方によって白や赤や緑のスープがあります。
メヌード(MENUDO)
日本では、ハチノスと呼ばれる牛の胃袋のスープ。割とさっぱりした味で、ライムを搾って入れて飲むと、二日酔いに良いとも言われています。同じく胃袋のスープでパンシータと呼ばれるものもあり、こちらは、トマト味がついています。高原地方の町では、朝、かなり冷えるので、こんなスープで体を暖めることがあります。
チレ レジェーノ(CHILE RELLENO)
ピーマンを大きくしたようなポブラーノと呼ばれる唐辛子に詰め物をして卵を泡立てた衣を付けて揚げた料理。中に詰める物は、チーズとか、ピカディーヨという挽肉を煮込んだものが一般的です。ポブラーノを乾燥させたアンチョという唐辛子を使うこともあります。
ページTOPへ
デザート
メキシコ人は甘いものも大好き!プリンやアイスクリームといった日本でもお馴染みのものも、やはりとても人気がありますし、南国だけに果物も種類が豊富です。また、それ以外にはこんなものがあります。
パステル デ トレス レーチェス(PASTEL DE TRES LECHES)
スポンジ生地に三種類のミルクをたっぷり染みこませてつくる、とてもリッチな味わいの、しっとりとした食感のケーキです。メキシコ人の大好物で、とても人気があります。
アロス コン レーチェ(ARROZ CON LECHE)
もともと、スペインやポルトガルの定番デザートですが、植民地時代に伝えられて、メキシコでもとても人気があります。お米を牛乳と砂糖にシナモンの香りを付けてお粥のように甘く煮て冷やしたものです。お米を甘く煮るというと、日本人の感覚からすると変に思われるかもしれませんが、向こうでは当たり前です。逆にメキシコ人にしてみれば、豆を甘く煮て食べる日本人の感覚が、えっ?て感じのようです。
クレパスコンカヘータ(CREPAS CON CAJETA)
フランスから伝えられたクレープも人気です。これには、山羊のミルクをゆっくり煮詰めて作った、カへータと呼ばれる濃厚なキャラメルソースをかけて食べるのが定番です。
ブニュエロ(BUNUELO)
小麦粉と卵で作った生地を丸く薄く延ばして油で揚げたお菓子。アラブの世界からヨーロッパ経由で伝わったらしい。ヨーロッパでは、カーニバルの時に食べられるが、メキシコではクリスマスの時期によく食べられます。スパイスを効かした黒砂糖のシロップをかけて食べます。
アテ デ グアヤバ(ATE DE GUAYABA)
砂糖で煮た果物をペースト状にして長方形の型に入れて固めた甘ーいお菓子は、ラテンアメリカの国にはよくあります。国によって呼び名が違いますが、メキシコでは”アテ”と呼ばれていて、グアバで作るものがポピュラーです。とても甘いので、薄く切ってチーズと一緒に食べることが多いです。
ページTOPへ
テキーラ
メキシコのお酒といえば、やはりテキーラ!が有名ですよね。でも、メキシコ料理が誤解されていると書きましたが、テキーラもやはり、本当の良さがまだまだ理解されていないなあ、と思うことが多いです。
お店をやってて思うのですが、テキーラと言えば、ショットグラスで一気飲みして盛り上がるものだと思っているお客さんが多いですね。テキーラの大手メーカーとか、大きなメキシカンレストランが、より多く売るためにそういう飲み方を積極的に宣伝しているからでしょうか。確かにそういうのもテキーラの楽しみ方の一つだとは思いますが、それだけだと、やっぱり淋しい。というのは、テキーラもピンかキリまであって、日本酒に例えれば、ワンカップのような大量生産される安いものもあれば、吟醸酒のように、熟練の技術で少しずつ丁寧に造られるものもあるからです。そういう貴重なテキーラは一気飲みするのはもったいない。出来ればゆっくり味わって頂きたいと思います。
テキーラが出来るまで
テキーラはサボテンから造られると思われている方が多いですが、本当の原料は竜舌蘭(メキシコではアガベ、或いはマゲイ)と呼ばれるパイナップルを巨大にしたような植物です。この植物の葉の部分は地面から出ていますが、ピーニャ(スペイン語でパイナップルの意味)と呼ばれる実の部分は地中に埋まっています。ヒマドールと呼ばれる職人がピーニャを掘り起こして蒸留所に送ります。蒸留所でピーニャは適当な大きさに切られてオーブンで蒸し焼きにされた後、圧縮されて搾り出された汁をタンクに入れて発酵させます。発酵を終えた液体は蒸留器で最低二度蒸留された後、規則で決められているアルコール度(38%〜55%)に調整されて完成します。タイプによってはこの後、木の樽に入れられて熟成させられます。
メスカルとテキーラ
芋虫が入っているテキーラがあると思っている方もたまにいらっしゃいますが、これも間違いです。
あれは、メスカルというお酒のある特定の種類に入っているもので、テキーラではありません。それで、メスカルというのはテキーラと同じような蒸留酒なのですが、テキーラのように製法や原料が細かく指定されてないものです。分かり易く言えば、136品種もある竜舌蘭を原料とする蒸留酒の総称がメスカルで、その中でハリスコ州を中心とする一定の地域で、アガベアスールと呼ばれる品種だけを使い、その他数々の規則に沿って作られたものがテキーラと呼ばれます。ちなみにテキーラとは、メキシコ第二の都市グアダラハラ近郊にある村の名前で、ここがテキーラ発祥の地です。
テキーラの種類
テキーラは熟成期間に応じて、主に3種類にわけられます。蒸留された後、そのまま瓶詰めされたものはブランコ、1年以内の樽での熟成期間を経たものはレポサド、1年以上熟成されたものはアネホと呼ばれます。たまに、どのタイプがお勧めかと聞かれることがありますが、それぞれ違った持ち味があり、甲乙つけられません。熟成されていないブランコは、値段も一番安く軽視されがちですが、竜舌蘭の独特の風味をストレートに味わえるという点で、実は最も通好みだったりします。長く熟成されたアネホは芳醇な味が特長で芸術品のような完成度のものもあります。レポサドは両方の良い点を持つバランスの良さが売りです。
その他にテキーラを選ぶ時に基準になるのは、原料に竜舌蘭を100%使っているかどうかです。規則によって、原料のうち51%竜舌蘭を使っていればテキーラと呼べることになっているので、主に安いテキーラは原価の安いサトウキビを半分近く使っていることが多いのです。しかし、テキーラの味は竜舌蘭の味と言っても過言ではないほどなので、やはりボトルに100%AGAVEと書いてあるものがお勧めです。
ページTOPへ
テキーラ以外の飲み物
アルコール飲料
セルベッサ(CERVEZA)
ビールのことです。暑い国だけあってやはりビールはよく飲まれています。「コロナ」のような軽いタイプが多いですね。それでは物足りないという方にお勧めは「ボエミア」(BOHEMIA)という銘柄。ビールの本場、東欧の地名を名にしてあるだけあって、ホップの芳しい香りが効いた本格派です。
また、メキシコらしいビールの飲み方として「ミチェラーダ」(MICHELADA)というのがあります。これは、ふちにマルガリータのように塩を付けたグラスにライムを搾り入れ、氷も少し入れてからビールを注いだ飲み物です。同じような作り方で黒ビールとラムを入れた「ブル」(BULL)というのもあります。
プルケ(PULUQUE)
テキーラの原料でもある竜舌蘭の樹液を発酵させて造る醸造酒。テキーラよりも歴史は古く、アステカの時代には儀式の時などに使われた。同じ竜舌蘭でもテキーラに使うものとは異なる品種から造られ、また、テキーラは植物の実の部分を焼いてから搾り出した液を発酵させるのに対し、プルケは葉の部分から直接抽出した液体を発酵させます。現在ではあまり飲まれなくなっていますが、田舎に行けば、まだ少し見ることが出来ます。
ロン(RON)
砂糖キビから造る蒸留酒、つまりラムのことです。メキシコと言えばテキーラという印象が強いですが、実はラムもよく飲まれていて、特にコーラで割ったカクテルクバーノ(CUBANO)は大人気です。また、卵とミルクとラムで造ったお酒、ロンポペ(RONPOPE)というのもあります。
ノンアルコール飲料
レフレスコ(REFRESCO)
炭酸の入った清涼飲料水、主にコーラとかファンタとかのことです。特に「コカコーラ」のメキシコでの人気は凄くて、今や、消費量は本家アメリカを抜いてトップだそうです。ちなみに、現大統領のビセンテ・フォックスは、元メキシココカコーラ社の社長です。
アグア(AGUA)
アグアと言えば、「水」という意味ですが、メキシコでは水で煮出した飲み物や果物の果汁を水で薄めたものもアグアと呼びます。代表的なものは、ハイビスカスの花を煮出した「アグア デ ハマイカ」や、ソラマメ科の酸っぱい植物タマリンドの果肉を水で溶いた「アグア デ タマリンド」、スイカの果汁を水で薄めた「アグア デ サンディア」などですが、果物が豊富なのでバリエーションもいろいろあります。
オルチャータ(HORCHATA)
お米を細かく轢いて牛乳にその香りを移し、シナモンと砂糖を加えて作る飲み物。もともとはスペインのバレンシア地方の飲み物で、アラブ伝来の植物の球根から作られていましたが、メキシコにはその植物が無かったので、お米で代用したものと思われます。
ページTOPへ
プエブラ PUEBLA
メキシコシティからバスで南東に2時間ほど、彼方に双子のようにそびえるポポカテペトルとイスタシワトルトいう5000メートル級の火山を眺めながら走ると、メキシコで最もスペイン的と言われる美しい都市プエブラに着きます。
荘厳なバロック建築の教会や美しいタイルの家が点在する市街地と名物のタラベラ焼きの陶器が有名なこの街は、メキシコ有数のグルメタウンでもあります。
チャルーパ(CHALUPA)
マサを平たく延ばして鉄板で焼き、チーズや茹でた鶏肉とサルサをかけたスナックをソペと言いますが、ここのは細長くわらじのような形にするのが特徴です。
ティンガ ポブラーナ(TINGA POBLANA)
鶏肉などを茹でて細く裂いたものをトマトと唐辛子で煮込んだものをティンガと言いますが、ここのプエブラ風は、豚肉を使って、スパイシーなチョリソとスモーキーなチポトレと一緒に煮込むので、パンチの効いた味になります。
ミショッテ(MIXIOTE)
テキーラの原料として有名な竜舌蘭の葉の薄い繊維に、スパイスでマリネした鶏肉や豚肉を入れて長時間蒸し焼きにした料理です。
モレ ポブラーノ(MOLE POBLANO)
メキシコを代表するこの料理もここが本場です。詳しくは「肉料理」と「CLOSE UP!」のところを見て下さい。
チレ エンノガーダ(CHILE EN NOGADA)
1862年5月5日、侵攻して来たフランス軍をサラゴサ将軍がプエブラ近郊で迎え打ち、見事撃退しました。メキシコの各地にそれを記念して五月五日通りというのがありますが、この料理も、そのお祝いに創られたと言われています。大きなピーマンのようなチレポブラーノに豚肉や桃、干し葡萄などを詰めて卵のの衣を着けて揚げ、胡桃のクリームのソースをかけ、ザクロの赤い実を散らしてあります。
カモーテ(CAMOTE)
サツマイモのペーストから作る細長い砂糖菓子。カラフルで、色々な味があります。まちの一角にはこのお菓子を売っているお店が並んだ通りもあります。
ページTOPへ
ベラクルース VERACRUZ
プエブラからメキシコで一番高い山オリサバの脇を通ってメキシコ湾に抜けると、古い港町べラクルースに着きます。1519年にスペイン人のエルナン・コルテスがここに上陸し、メキシコ征服の足がかりにしました。それ以来、ヨーロッパとメキシコをつなぐ玄関口として重要な役割を果たしてきた町です。中央部の高原都市から来ると南国の太陽がまぶしく感じられますが、夕方になると海から気持ちの良い潮風が吹きつけます。その頃には広場は活気を増し、この地方の音楽「ソンハローチョ」やキューバの古いダンス音楽「ダンソン」を演奏する楽団などが現れます。
カフェ コン レーチェ (CAFE CON LECHE)
広場の近くの「パロッキア」という大きなカフェテリアはいつも大勢の人達で賑わっている町の社交場です。ここの名物が、ガラスのコップに先に濃いコーヒーを入れて、そのコップをスプーンでチンチンと叩くと大きなヤカンに入った熱いミルクを注いでくれるカフェオーレ。
カマロネス アル モホ デ アホ(CAMARONES AL MOJO DE AJO)
港町だけあって、海産物が豊富です。海老を使った料理もいろいろありますが、これは代表的なもののひとつ。にんにくオイルソースで炒めたものです。
サルピコン デ ハイバ(SALPICON DE JAIBA)
ハイバは蟹のこと。サルピコンは「まき散らす」と言う意味の動詞から来た料理名で、いろいろなものを小さく切って混ぜ合わせたもの。つまり、蟹のサラダのようなものです。
ウワチナンゴ ア ラ ベラクルサーナ (HUACHINANGO A LA VERACRUZANA)
鯛を一匹まるごと使った豪快な料理です。トマトにピーマン、ハラペーニョ、オリーブ、ケイパー、オレガノなどを加えたソースで煮込みます。地中海的なエッセンスが入っているところが、ヨーロッパとの関係が深いこの町らしいですね。また、ハラペーニョはこの地方原産なので、良く使われます。
ページTOPへ
ユカタン YUCATAN
べラクルースから東海岸沿いに進むと、海はメキシコ湾からカリブ海に変わり、やがて、広大なユカタン半島に着きます。かつて栄華を誇ったマヤ人の土地だけあって、ウシュマル、チチェンツアーなどの有名な遺跡が点在し、国際的なリゾート地のカンクンやコスメルも擁するメキシコ観光の一大拠点です。そして、この地方には独特の豊かな食文化があります。多くの料理にマヤ語の名前が付いていることからもそれがうかがえます。
サルブーテ(SALBUTE)
庶民に愛されているユカタンを代表するスナックです。油で揚げた小さなトルティーヤの上に、黒い豆のペースト、小さく裂いた七面鳥の肉、紫玉ねぎのピクルスなど、この地方の典型的な食材が乗せられています。
ソパ デ リマ(SOPA DE LIMA)
この地方特産の、香りの強い小さいライムはリマと呼ばれますが、その爽やかな酸味を効かせた、あっさりした鶏肉のスープです。暑い地方だけに、こんなスープが好まれるのでしょう。
パボ エン レジェノ ネグロ(PAVO EN RELLENO NEGRO)
スペインから伝えられた牛や豚などの家畜類と違い、七面鳥はこの地方の原産で、今でも重要な食材の一つです。材料を黒く焦がして作る独特のソースも定番です。
パパドゥスレス(PAPADZULES)
ゆで卵を潰してかぼちゃの種のソースで浸したトルティーヤで巻き、軽いトマトのソースをかけた料理。
ポックチュック(POC CHUC)
少し渋みのあるこの地方のオレンジでマリネした豚ロース肉のステーキ。やはりこの地方でよく食べられる紫玉ねぎのソテーが添えられます。
コチニータ ピビル(COCHINITA PIBIL)
アチオテと呼ばれる赤い木の実の種をすり潰したペーストとオレンジの果汁でマリネした豚肉をバナナの葉で包んで蒸し焼きにした、ユカタンを代表する料理。
ページTOPへ
オアハカ OAXACA
メキシコシティからシエラマドレ山脈に沿って南にバスで約6時間ほど走ると世界遺産にも指定された美しいコロニアル風の市街地が残る古都オアハカに着きます。アメリカ大陸がぎゅっと細くくびれるテワンテペック地峡にかかるこの地方はサポテカ、ミステカといった先住民の文化が色濃く残っている場所として知られています。料理の面でも他の地方に無い唐辛子が多くあったり、とてもバラエティに富んでいます。また、モレと言えばプエブラのものが有名ですが、ここオアハカには有名な七つのモレがあります。
ケシーヨ(QUESILLO)
オアハカ名物の白い帯状のチーズ。毛糸の玉のようにボール状に編んであります。そんなに塩がきつくなくてマイルドな味わいですが、とても美味しいです。
トラユダ(TLAYUDA)
とうもろこしのトルティーヤをピザのように薄く大きく延ばしてクリスピーに焼いたもの。アシエントと呼ばれる豚肉の背脂や豆のペーストやケシーヨをトッピングして食べます。
タサホ(TASAJO)
牛肉を薄くスライスしてスパイスを効かせて乾燥させたおつまみ。
セシーナ(CECINA)
こちらは豚肉の薄切りのマリネです。他の地方ではセシーナといえば牛肉が普通なのですが、これもこの地方独特です。
エンフリホラーダ(ENJRIJOLADA)
この地方で好まれる黒い豆を煮てアボカドの葉や唐辛子で風味を付けてペースト状にしたものでトルティーヤを覆ったスナック。
モレ コロラディート(MOLE COLORADITO)
有名なオアハカの七つのモレの一つで、比較的よその地方でも食べられている人気の一品。香り高い赤いモレです。
モレ アマリーヨ(MOLE AMARILLO)
こちらは地元では高い支持を受ける黄色いモレ。この地方独特の黄色い唐辛子で作ります。
モレ ベルデ(MOLE VERDE)
他の地方でも緑のモレはありますが、それはたいていかぼちゃの種をすり潰したものをベースにしたねっとりしたもの。オアハカの緑のモレはトマティーヨに緑のハーブがたくさん入ったさらっとしながらも強い芳香を放つ独特のものです。
モレ ネグロ(MOLE NEGRO)
これこそ数多いモレのなかでも「王様」と呼ばれる傑作です。真っ黒いその見た目でまず圧倒されますが、重厚で香り高い味わいは食べる者をたちまち虜にする魔力を秘めています。
このほかにも、太平洋岸で取れる海老や魚を使った料理、チャプリネスやグサーノといった虫!の料理が有名です。デザートにはアンテと呼ばれるシロップをたっぷり染込ませた甘いケーキ、また、シナモンやアーモンドの風味を効かした飲むチョコレートも名物です。
お酒では"MEZCAL"(メスカル)が有名です。洗練されたテキーラに比べて、ちょっと粗野なイメージがありますが、実はいろいろな種類があって、比べて飲むのも乙なものです。
因みに、「七つのモレ」の後三つはALMENDRADO(アルメンドラド),MANCHAMANTEL(マンチャマンテル),CHICHILO(チチロ)です。
ページTOPへ
ハリスコ JALISCO
メキシコシティからバスで約時間ほど北西に走るとメキシコ第二の都市グアダラハラに着きます。ここを州都にする美しのハリスコ州は、テキーラ、マリアッチ、ソンブレロ姿のチャロ(カウボーイ)といった典型的なメキシコのイメージの故郷です。名実ともに最もメキシコらしい土地といえるでしょう。
トルタス アオガダス(TORTAS AHOGADAS)
トルタはコッペパンを硬くしたようなパンで肉やチーズを挟んだメキシコ風のサンドウィッチ。これにトマトベースの辛いソースをたっぷりかけて”溺れさせた”トルタがグアダラハラの名物です。
エンチラーダス タパティアス(ENCHILADAS TAPATIAS)
油で揚げたトルティーヤをアンチョやグァヒーヨ唐辛子のソースに浸したエンチラーダ。タパティアとは美しいと定評のあるグアダラハラ女性の愛称です。
フリホーレス チャロス(FRIJOLES CHARROS)
マリアッチ楽団の衣装でもお馴染みのチャロ達はこの地方の誇りです。そんな彼らの名前が付いた素朴だけど味わい深い豆料理。
ビリア(BIRRIA)
直訳すると”醜い”という意味の料理。豚、羊、山羊などの肉を唐辛子やたまねぎと一緒に茶色く煮込んであり、確かに見映えはそんなに良くないものの、ほのぼのとした美味しさで、この地方では定番です。
ポソレ(POZOLE)
大きなとうもろこしがたくさん入った、メキシコを代表するボリューム満点のスープ。レタス、ラディッシュ、ライム、トスターダなど、トッピングもたくさん付き、これだけでごはんになります。豚や鶏から摂る濃厚なスープは、他の土地では白いのが一般的ですが、この地方では唐辛子が入った赤い色のものが特徴です。
カルネ アサダ (CARNE ASADA)
一口にメキシコといっても広い!南の地方はどちらかというと鶏肉や豚肉の料理が多いけど、ここハリスコから北にかけては牛肉を使ったものがよく見られるようになります。これはシンプルな定番のステーキ。
ページTOPへ
ミチョアカン MICHOACAN
メキシコシティとハリスコの中間に位置し、緑の多い山々や美しい湖に彩られた風光明媚なミチョアカン州。かつては、あのアステカ帝国も征服出来なかったタラスカ王国が築かれ、植民地時代初期にはバスコ デ キロガ神父のもと、先住民による理想郷の建設が試みられました。世界遺産に指定されたコロニアル都市のモレリア、美しい湖畔の町パッツクアロなどは観光の目玉です。メキシコ最大のアボカドの産地としても知られています。
コルンダ(CORUNDA)
メキシコ各地で食べられている国民的軽食の代表タマール。普通はとうもろこしの皮で包んでありますが、この地方では、皮でなく葉を使って三角形に作るのが一般的で、コルンダと呼ばれます。
ウチェポ(UCHEPO)
こちらは一見タマールのようですが、マサから作る一般的なものと違い、フレッシュなとうもろこしを磨り潰して甘みを付けて作ります。
ソパ タラスカ(SOPA TARASCA)
鶏肉を煮出して作る滋養あるスープはメキシコ全土で飲まれていますが、地方によってアレンジされます。この先住民の名を冠したスープはアンチョ唐辛子とトマトを加えた味わい深い一品。
チャラーレス(CHARALES)
日本で言うといりこのような小さな魚をカリカリに揚げたもので、ビールによく合います。
ペスカド ブランコ (PESCADO BLANCO)
州の真ん中に位置する観光名所パッツクアロ湖。小さなボートの両側から漁師が蝶々のように網を広げて行う漁は昔からの風物詩です。そんな湖畔のレストランの名物は柔らかい白身の魚の身を開いて衣をつけて揚げ、ライムを添えたこの料理です。
ポヨ デ プラサ (POLLO DE PLAZA)
直訳すると”広場の鶏”。その名のとおり夕刻になると街の広場に現れるミチョアカン名物の屋台料理です。柔らかい骨付きの鶏肉に茹でたジャガイモと人参、エンチラーダが添えられます。
カルニータス (CARNITAS)
豚肉を小さな塊に切ってラードの中でじっくりと柔らかくなるまで揚げ煮にした料理。香り付けによくオレンジが入れられます。タコスにすると最高!
ページTOPへ
|